随筆t102:「故郷」2015/04/08 09:06

毎日RT20150405==福島・住民調査:「避難先から帰還」に地域差:東京電力福島第1原発事故で被災し、避難指示区域となった福島県東部11市町村2014年度の住民意向調査で、避難住民の約割が、避難指示解除後も事故前に住んでいた市町村に帰還しない意向を示したことが分かった。 福島第1原発周辺の4町では帰還しないとの回答が半数前後に上ったのに対し、その他6市町村では逆に帰還するとの回答が4〜6割を占め、地域による違いも浮き彫りとなった。 11市町村の調査対象は計4万1328世帯で、2万1662世帯が回答した。 避難指示解除後も「戻らない」などと帰還しない意向を示した世帯は全体の40.3%。「戻りたい」など帰還に前向きな回答は全体の25.5%にとどまった。全体の28.1%が「判断できない」などと保留した。 福島第1原発が立地または隣接の4町(大熊、双葉、富岡、浪江)の回答世帯数は、11市町村全体の66.2%にあたる。この4町では「戻らない」との回答が半数前後(48.457.9%)に上り、「戻りたい」は1割台(11.917.6%)にとどまった。4町の平均を避難指示区域の種類別にみると、「戻らない」が▼帰還困難区域(年間積算放射線量50ミリシーベルト超)55.7%▼居住制限区域(同20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下)47.9%▼避難指示解除準備区域(同20ミリシーベルト以下)47.8%。「戻りたい」は帰還困難区域13.2居住制限区域14.5避難指示解除準備区域18.4%。 飯舘は「保留」最多:避難指示解除準備区域が比較的多い南相馬、田村、楢葉、川俣、葛尾、川内の6市町村は4〜6割(45.562.2%)が帰還の意向を示し、帰還を否定したのは1割弱〜2割強(7.822.9%)。居住制限区域の多い飯舘村は「判断できない」が最も多く32.5%、「戻りたい」29.4%、「戻らない」26.5%==。【実家とは 両親あっての事で所謂「点」、それを含む所謂「域」が故郷】(t022)との心境を表したNLの成句があるが、【東電原爆 『心身の拠点』を 大爆破】(z502)して、実家も故郷も一気に奪った。 『国境なき医師団』と言う尊敬に値する団体があるが、【故郷なき人 心身の浮遊草】になりかねなく、切実な問題である。帰還できない、しない方々には、故郷以外の地で早くその地━人、地域文化、空気、土など━に溶け込んで、一刻も早く【心身の拠点】(z502)が作れるよう祈るばかりである。それでも、生まれ育った故郷は忘れ難いに違いないのだが・・・。